帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

腹上死して生まれ変わってタイ人に120話

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タイ工場長 アッタポン シーチャッカーンによる不正蓄財の告発
 


タイ法人代表兼タイ工場長であるアッタポン シーチャッカーンはチョンブリーにある5000万円相当の自宅だけでなく複数のコンドミニアムを所有している。

時価1000万円相当のコンドミニアムを10部屋以上所有し、不動産資産は1億5000万円相当に上る。

彼の実家はタイ東北部の貧しい農家であり、これらの資産は彼が機械製造会社に入社してから購入したものとしか考えられない。

現在は総合職社員として日本人並みの収入を得ているが、彼は入社から10年間、タイ現地スタッフとして基本給5万円ほどしか得ていなかった。

こんな彼が短期間で1億5000万円相当の資産を合法的な手段で得ていた訳は無い。

彼の不自然な資産形成手段の一部として今回のタイ大洪水での対応が挙げられる。

彼は工事で使用した船舶やミネラルウォーターとインスタントラーメンなどを職権を乱用し会社に高額で買い取らせた事実を掴んだ。

この他にも彼には職権を利用した不正行為の疑いがあるため上層部は至急調査されたし。


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2015年4月。
日本本社の重役を含め、中級幹部1級以上の幹部社員全員に送られるメーリングリストに差出人不明のブラックメールが送られた。
 
やられた。
 
会社の金を横領するなど事実無根だ。
しかしこの文面、俺の資産や行動をよく調査はしていることがわかる。
 
俺の資産合計金額はかなり誇張しすぎだが、不正を疑われかねない。

俺のチョンブリーの自宅は1500万円しかかけていないし、コンドミニアムはまだ6部屋だけ。
時価総額を合計しても5000万円に満たないしローンも残っている。
しかし一般人レベルをはるかに超える資産があること自体が不正の証拠だと思われかねない。


俺の周囲で日本人駐在員たちがひそひそ話をするようになった。
 
ユウイチ】は以前の刺すような視線から一転。
勝ち誇ったような視線をおれに向けてくる。


こんなブラックメールが社内に送られても酒井社長や村上専務からは信頼されているはず。
いきなり処分されるとは思っていなかった。

 
しかし。

 
村上専務から本社に出頭命令を受けた。


ヤバイ。

 
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