コールセンターの⑨ 12話
「タイのコールセンター」
それは日本人でさえあれば年齢・学歴・経験・語学力を問わず誰でも就くことのできる仕事。
経費削減のために日本の労働法を遵守する必要も無く低賃金で雇用できるタイで日本人を低賃金で雇いコールセンター業務を行っている。
そんなタイのコールセンターで働く一人の男性の物語。
経費削減のために日本の労働法を遵守する必要も無く低賃金で雇用できるタイで日本人を低賃金で雇いコールセンター業務を行っている。
そんなタイのコールセンターで働く一人の男性の物語。
第12話 ナンシーの秘密
ナンシーにバービア嬢を辞めさせて毎晩のようにハウストーナメントを転戦すること1か月。
ようやくナンシーとの混合ダブルスのハウストーナメントで優勝できた。
これまでの苦労の甲斐があった。
しかもこの優勝により、年末に行われる年間ハウストーナメントの混合ダブルスの部の出場権が与えられたのだ!
すでにシングルでも年間トーナメント出場権を獲得しているので僕はシングル・ダブルスでのダブル優勝を目指す。
年間トーナメントはスポンサーも付くので優勝賞金は20,000バーツになり、ダブル優勝すればこれまでのナンシーに関わる出費を取り返すことが出来る。
優勝したその日は、祝勝会として明け方近くまでナンシーと飲んだ。
飲んだ勢いで・・・ナンシーと
ヤってしまった。
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ハウストーナメントに優勝したその日。
ワタシはシパケイと結ばれた。
一緒に暮らし始めてから1か月以上。シパケイはワタシに求めてこなかった。
ワタシのことが嫌いなのか と悩んだが、そういうことがあまり好きでない男の人もいるらしい。
シパケイもそうなのだ。と自分では納得していた。
でもその日は違った。
夜中に家に帰るとすぐにシパケイはワタシに抱きついて来た。
シャワーを浴びてないからとても臭かったのに。
シパケイはワタシのいろんな場所を舐めてくれた。
一緒に生活して1か月。
シパケイと遂に結ばれた。
・・・これでやっと私の秘密を打ち明けられる。
シパケイ。
実はワタシはタイ人じゃないの。ミャンマー人なの。
ナンシーと言う名前はニックネームで実はモェモェという名前なの。
その・・・隠しててごめんなさい。
ワタシの事 嫌いになった?
え?
気にしない?
嬉しくて涙が出てきた。
ワタシがミャンマー人だと知られたら捨てられるかと思ってた。
そんなの関係ない?
ナンシーはナンシーだ?
シパケイに受け入れてもらった日。
ワタシは涙が止まらなかった。
シパケイありがとう。ワタシも愛してる。
ナンシーが急に自分がミャンマー人だとカミングアウトした。
ナンシーがミャンマー人でも年間ハウストーナメントには国籍に関係なく出場できるので「そんなの関係ないって」答えておいた。
それにしても名前が
なんだったかな
モモって聞こえたけど。
モモちゃん?
あの顔でモモちゃんってなんかキモいので引き続きナンシーと呼ぶことにした。