帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

コールセンターの⑨ 9話

「タイのコールセンター」
それは日本人でさえあれば年齢・学歴・経験・語学力を問わず誰でも就くことのできる仕事。
経費削減のために日本の労働法を遵守する必要も無く低賃金で雇用できるタイで日本人を低賃金で雇いコールセンター業務を行っている。
そんなタイのコールセンターで働く一人の男性の物語。




第9話 ミャオミャオバーのナンシー



昨日フィリップさんに連れられて行ったスクンビットのソイ22にあるクイーンズパークプラザのバービア【ミャオミャオバー】で出会ったナンシーのことを考えている。


イメージ 1















がっしりとした体格と分厚い背筋から繰り出される力強いブレイクショット。

どんな態勢でも崩れない強力な左手のブリッジ。

コツコツとジムに通って鍛えているシパケイと遜色のない強力かつ正確なショットが安定して打てる逸材である。


そのナンシーと組めばこれまで参加出来なかった男女混合ダブルスのハウストーナメントに出場し優勝できるだろう。
是非彼女と一緒に参加したい。

しかし安定した正確なショットだけではトーナメントで勝ち上がれない。
ゲームの組立てと判断力が必要だ。
ただ闇雲に打っても週間トーナメントすら優勝は難しいだろう。彼女には指導が必要だ。




早速今夜もナンシーに会いに行きたいが、フィリップさんを誘うと彼の分まで支払わされる。

昨日はフィリップさんがバービア嬢にドリンクを大盤振る舞いしたので結局4,000バーツかかってしまった。彼と何度も行くのはまずい。





悩んだ挙句、今日シフトが一緒だったバックパッカーに相談すると彼が同行してくれることになった。



「ふふっ シパケイちゃん バービア嬢に恋しちゃった?
クイーンズパークのバービア嬢だったら基本的に持ち帰りアリだから持って帰って相性が良かったら専属にしたらいいんだよね。
夜の専属に。ひぃーふっふっふ。」



バックパッカーさん。持ち帰りとかじゃなくて彼女と一緒にトーナメントに出たいだけです。」



「ふっふっ ペイバーしたら必ずセックスする必要はないよ。とりあえずペイバー。 あとはナニをしても自由 ひぃーふっふっふ。」




バックパッカーが言うには一緒に練習するのもトーナメントに出場するのもとりあえず彼女のペイバーが必要らしい。



ミャオミャオバーに到着してテーブルに座ると、すぐにバックパッカーはママさんに伝える。


「ふっふっ ナンシー っていう子来てる?すぐここに呼んで!彼の横にね。 それからこの店で一番若い娘! ボクのひざの上にぃーふっふっふ。」


バックパッカーはさすがに頼りになる。



「バービアは隣にバービア嬢が座ったらドリンクを飲ませないと駄目だよ。ドリンクを飲ませたら触らせて ふぅーふっふっふ。 リアフー ダイマイ? ひぃーふっふっふ。」


「メダーイ ホームケムダーイ」


バックパッカーは早速女の子にほっぺたにキスしてもらっている。すごい。



とりあえずナンシーと会話してみよう。



「Can you speak English?」




■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


私の名前はナンシー ミャオミャオバーで働くバービア嬢。


今日は若くてかっこいい日本人の客が来ていきなりテーブルに呼ばれた。
彼の英語はよく理解できないが、ワタシとビリヤードがしたいらしい。


ワタシはこの店で3年も毎日ビリヤードばっかりしているからよく上級者のお客さんに挑まれる。


こんな太ったワタシには興味はないでしょうね。まあ勝負に勝ってドリンクを飲ませてもらいましょう。


え??? 


この店ではなく外でビリヤード?  


ペイバー?


いきなりペイバーされた。 


ファランのじじい以来1か月ぶり・・・正直嬉しい。


これからこのかっこいい日本人とホテルに行くんだね。緊張する。


あのーお名前は? シパケイさん。 かっこいいですね。


え? 


ここはホテルじゃなくて ビリヤード場? 
本当にビリヤードだった。


ふたりでビリヤードを楽しんでからホテル? 
そう? あなた次第。

ペイバーされたからビリヤードでもディスコでもどこでもついて行きますよ。


結局ビリヤード場で4時間・・・もう何ゲームしたかわからない。
シパケイさんはワタシに色々指導した。


よくわからないけどワタシなりに頑張った。とても頑張った。



夜中の2時に疲れ果てて そのままシパケイさんのコンドミニアムについて行ったが・・何もしないで疲れて寝てしまった。




嫌われたかもしれない。