帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

タイ沈没史第43話 援助の約束

援助の約束 タイ沈没史第43話


公開日 2015年1月1日 ビーとの別れを決意した男はビーのこれまでの仕打ちに対する復讐をすべくロイエットを訪問した。運よく初日にビーとセックスできた男はさらなる復讐をするために実家に向かう。  




以下の記事は2011年6月ごろの回想録です。


タイ沈没2,600日目ごろ


◎ビーの実家で援助の約束

昨日は運良くロイエットに到着直後にビーとセックスすることが出来た。そして今日は朝からビーの運転するバイクの後ろに乗ってビーの実家に向かった。

ビーの実家に着くと、まず大怪我(ウソ)したというビーの兄の娘の様子を見ることにした。
兄の娘は外見上は全く異常が無く、普通に遊んでいる。包帯もしていない。分かっていたことであるが100%ウソだったことが分かったが、とりあえず聞いておく。

怪我したのはどこ?

ほら!パイ(兄の娘の名前)!怪我どこ?

ここー!

元気良く答えながら腕に小さな傷の跡を指していた。小さな傷跡でアリバイを作ったのがバレバレだった。
明らかに打ち合わせどおりな茶番に付き合うのも馬鹿馬鹿しいので追求はやめた。
ビーが男達と遊ぶ費用を俺に払わせようとした報復としてビーが夜遊びをしづらい環境を作ってやろう。



★ボーイ(ビーの兄)

ビーの兄は今日も家に居る。毎回ビーの実家に来るといつもこいつは昼間はブラブラしている。
職業を聞いても「ボール」と全く味不明の回答が帰ってくる。

ここでのボールとはフットボールすなわちサッカーを指す。さらにこのサッカーはサッカー賭博のことである。
従ってビーの兄の職業はサッカー賭博場で胴元側のスタッフとして掛け金の徴収や未払い金の回収などの役割をこなし、賭博の胴元の儲けの一部を分け前としてもらうことで生活の糧としているらしい。
下っ端なのでたいした収入は無いようだ。

ボーイさん。ひとりで子供を育てて大変だね。これから養育費も増えるけど大丈夫?
俺は援助してあげたいけどビーには他に男がいるから無理だね。

そんなことは無いよ!ビーには彼氏いないよ!
居たとしても別れさせるよ!

本当!ボーイさん! 何か欲しいものある?何でも言ってよ!

あのーヤマハFINO(スクーター)が欲しい・・・。

OK! 今度買って上げるね。だから協力してね。ビーが他の男と会うようだったらFINOは諦めてね。


異常性癖の馬鹿兄に買ってやるスクーターなど無いが、せいぜいビーと彼氏の妨害をしてもらいたいものだ。



次だ。

★親戚の娘

ビーの実家の隣に親戚の家がある。タイは女系家族なので恐らくビーの母親の女の兄弟の家族の家だと思う。

その家の娘は25歳ぐらいで結婚して他県に住んでいたが、別れて出戻り中らしい。

おねえさん!元気無いみたいだね。今日は飲みに行こう!俺が払うから。

飲みに誘ってから酔わせてセクハラしてやろう。それで飲み代を払わないで帰ろうと思う。


次だ。

★ビーの母

結納金は20万バーツを考えています。結婚したなら毎月の仕送りも可能です。なので清き1票をお願いします。
しかしビーには悪い彼氏がいるので結婚は無理かもしれません。

大丈夫。ビーは一歩も家から出さないから



次だ。

★ビーの父

夕方にビーの父親が帰ってきた。
事前にビーから父親は新しい車がほしくて仕方が無いという情報を聞いていた。
ほしいのは中古車らしいが、現在の収入ではローンの支払いが出来ないので母親に反対されているらしい。

とりあえずその車を見に行こうと、ビーの父親と一緒にその車を見に行った。

お父さん!良い車ですね ぜひ買いましょう。毎月のローンは心配しないで!足りない分は俺がなんとかします。
しかしビーが他の男と浮気するようならこの話は無かったことに。

俺の口約束を信じてそのままその車に乗って家に帰った。
タイ人は決断が速い。

この車はいつまで維持できるだろうか?
俺は1バーツも払わないけど。
 
◎由来

ところで、ビーの実家では1頭の犬を飼っている。
人懐っこいヨークシャーテリアで、犬の名前は「ドノー」。

これまで俺はビーに
振り回された。ビーにお金と時間をいくら
費やしてもビーからの受ける扱いはこの犬以下だった。

所詮俺はこの犬以下の存在である。これからの人生、俺は思い上がらないように謙虚に生きるためにこの犬のことを忘れないように名前を心に刻もう。



ビーの実家でみなさんに援助の約束をしたところで夜になった。
これでしばらくビーは彼氏に会えないだろう。

今夜は「離婚したビーのいとこを励ます会」を開催するためビーと親戚など俺とあわせて5人で飲みに行くことにした。

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