帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

タイに来てはいけない人を来させる商売2

バンコクで居酒屋を始めたいので物件探しや飲食業許可などの手順についてご指導いただきたくご連絡をいたしました。

私は現在日本にある金属加工の会社に勤務しております。以前にアユタヤにある工業団地にある現地法人の工場長として赴任していた経験がありますので多少のタイ語と土地勘はあります。
50歳を節目に残された人生を悔いなく生きようと脱サラを決意しました。


悪魔の回答
お問い合わせありがとうございます。
弊社では飲食店向けの居抜き物件をいくつか把握しており、会社設立から労働許可・就業ビザや飲食業許可の取得のお手伝いをしております。
飲食店開店の手順や金額などをご説明いたしますのでご都合の良い日程をお知らせください。


どう考えても工場で30年近く働いきたおっさんがいきなり居酒屋を開店してうまくいく可能性は無い。
店舗の開店に手持ち資金の大半をつぎ込み、たいした売り上げも無い中で従業員の給料や家賃の支払いのため1年程度でギブアップするであろう。

日本で何店舗もの飲食店を経営する「飲食のプロ」でさえ失敗するバンコクで製造業しか経験の無いおっさんが戦えると思っているのか。

歯を食いしばってがんばりながら、販促、従業員管理、経営で紆余曲折しつつ経験値を積み上げて成長する間にも店の累積赤字が膨らみ手持ち資金を食いつぶすためタイムリミットがある。




虎の子の貯金を費やして勝ち目のほとんど無い戦いをさせる過程でこういった(タイ進出サポート)商売が利益を得ているのが現状だ。

良かれと思い「1年以内で閉店する飲食店の典型的なケースだから考え直せば?」などと言っても脱サラの高揚感で、明るい未来しか見れない馬鹿なオヤジには理解されないだろう。
気分を悪くされた上で他の会社を頼って開店してしまうから気が済むまでやらせてあげるしかないかもね。

50歳過ぎると防衛本能が強くなるので貯金がある程度目減りした時点で我に返って退けるようだし。