帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

【バンコクの陽炎風】クイーンズパークの陽炎 第4話 連れ出し不可の娘 スカイ

バンコクの陽炎】
2000年ごろに有名だったネット小説。主人公である滝沢は商社の駐在員で、ソープ嬢やタニヤ嬢などの女性にクールに対応しつつも翻弄される物語である。
尊敬するブロガーのケイイチ様が華麗にクイーンズプラザを楽しむ【バンコクの陽炎風】仮想小説


夜中に急に目が覚めた寺澤は会社からあてがわれた高級コンドミニアムの窓からバンコクの街を眺める。
眠れぬ頭に月夜を眺めながら前から気になっていることを思い出し眠れずコーヒーを飲んでいる。


コンドームの裏と表を間違えずスムーズに付けるにはどうしたらいいのだろうか・・・・。



第4話 連れ出し不可の娘 スカイ


プローイとの情事以降2ヶ月は仕事に没頭した寺澤だった。

その間プローイのことは気になっていたし、電話も何度かかかってきたが寺澤が自由になる時間は限られている。


寺澤の住む高級コンドミニアムスクンビットいやスクンウィットのソイ35にあり、散歩がてら歩いていけばクイーンズパークのプローイに会いに行ける。

しかし会うことは、そのままこのコンドミニアムにプローイをつれて帰ることになるため寺澤は躊躇していた。


2ヶ月の沈黙を破るきっかけはやはりあの加藤だった。

「寺澤さん!今晩またバービアに行きましょうよ!新しい店を開拓したんです!」

加藤によればそのバービアの娘は全員連れ出し不可だそうだ。

韓国人がオーナーで自分の彼女に店を出させたんですよ!
でもその韓国人は自分の彼女が浮気するのが心配で、連れ出し不可の店にするのが条件だったそうです。

こいつはどこからそんな情報を仕入れてくるのだろうか。タイに3年も居る割りにはカタコトのタイ語しか出来ない加藤が直接そのタイ人ママから聞いたとは思えない。



店についてからママさんと一緒にカウンターで飲みだした加藤から離れてひとり寺澤はテーブルに移動した。
そこから20mと離れていないプローイの店の方を見ながら考え事をしていると細身の小柄な女性が声をかけてきた。

わたしはスカイ。いっしょに座っていいかしら?

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寺澤は微笑みながら承諾した。

スカイ(SKY) 
タイの東北の最貧県といわれるロイエット出身の20歳。

ロイエットからバンコクに上京してスクンビットのソイ22のファミリーマートで働いていたそうだ。
そのファミリーマートが閉店したのでこのお店で働き出した。

この店は居心地が良いのよ。お客さんに連れ出されることが無いから。

お客からドリンクをもらって1杯ごとに店から60バーツ支払われる。それ以外に給料として毎月4,000バーツらしい。

連れ出されないならたいした収入にならないだろうに。寺澤はこのスカイが気に入った。

連れ出しはダメでも使用済みぱんつを売るだけならいいだろ?ちなみにいくらなら売る?

ダメ!ぱんつは売れません!売ったらはいて帰るぱんつが無いじゃない!

心配しなくてもいいよ!代えのぱんつあげるから。ねえいくらで売ってくれる?

うーんちょっと考えさせて!

えーい 2,000バーツでどうだ!

ダメ!


ありえない・・・・・。
タイに赴任して1年。これまでのぱんつ購入最高額を提示したにもかかわらず即答で拒否するとは。

(こいつは他の娼婦たちとは明らかに違う。まずは仲良くなってから交渉しよう。)

クン スカイとりあえず何か飲む?

知らず知らずのうちに深みにはまっていく寺澤だった。