帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

【バンコクの陽炎風】クイーンズパークの陽炎 第20話 フランケン君の誕生日会

バンコクの陽炎】
2000年ごろに有名だったネット小説。主人公である滝沢は商社の駐在員で、ソープ嬢やタニヤ嬢などの女性にクールに対応しつつも翻弄される物語だ。
尊敬するケイイチ様が華麗にクイーンズプラザを楽しむ【バンコクの陽炎風】小説




第20話 フランケン君の誕生日会



ピーケイ!
まだチェンライにいる?明日はマイケルの誕生日だからそっちに行くね。


プローイからの3ヶ月ぶりの電話だった。
プローイが失踪してチェンライでのフランケン君と2人暮らしもようやく慣れてきたところだった。
ともあれプローイが帰ってくるので、なんとかフランケンを連れて行ってもらいたいものだ。


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フランケン君(本名マイケル)の7歳のお誕生日会の参加者


★寺澤(日本人男性39歳)
チェンライにて人身売買業のカスタマーサポートに従事
フランケン君の現在の保護者。パンツ好き。中年女性好き。


☆プローイ(タイ人女性36歳)
ナコンサワン出身の無職。現在イギリス人のジョンに養われている。現在判明しているだけで2人の母。3人目妊娠中。
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☆オイ(タイ人女性15歳)
プローイの娘で中学3年生。現在プローイと共にイギリス人のジョンに養われている。恐らくもうすでに非処女。
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★ジョン(イギリス人男性65歳)
プローイの現在の彼氏。パタヤ在住で悠々自適のリタイヤ外国人。タイに住んで4年目だが、タイ料理は食べず、ほぼマクドナルドとピザしか食わない。


★フランケン(本名マイケル タイードイツハーフの7歳男)
ほぼ一日中スマホでゲームをしている。最近ポケモンGOにはまっているのか、携帯の充電時以外は家にいない。











日本、ドイツ、タイ、イギリスと4カ国の人種によるお誕生日会はプローイ以外の参加者には冷めた雰囲気で行われた。

プローイの我がままにつき合わされているほかの参加者にとっては迷惑なだけの会であろう。


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プローイはフランケンを置いて出て行った割には我が子はそこそこ可愛いらしく、お誕生日会の間ずっとフランケンと密着していた。
そんなに可愛いなら持って帰ってもらいたい。

しかしプローイから引き続きフランケンの面倒を見てくれと、3,000バーツを渡された。
とりあえず3,000バーツすら貴重な寺澤にとっては渋々納得せざるを得ない。しかも今後は毎月3,000バーツを仕送りしてくれるそうだ。


お誕生日会が1時間ほどで終わると、プローイ達は帰っていった。


ちなみにプローイはイギリス人の新しい彼氏であるジョンから毎月30,000バーツお手当てをもらっているらしい。
ただし朝はマクドナルド、昼はピザをそのお手当てのお金から購入し、ジョンの枕元まで届ける役割もあるそうだ。

毎日のマックとピザの費用を400バーツとすると、毎月12,000バーツなので実収入は18,000バーツにすぎない。
その中から寺澤に3,000バーツを仕送りするのは難しいだろうし、娘の学費を維持するのも厳しい。


したがって近いうちに寺澤への仕送りが無くなり、娘のオイ(15歳)がパタヤのバービアにデビューする日もそう遠くないだろう。

18歳になるまでバービアで働き、18歳から25歳までの全盛期をゴーゴーで心身を消耗しながら働き、お腹の脂肪が目立ち始める年齢になると再びバービアもしくは置屋で働く。
その後、誰も持ち帰ってくれなくなると他の若い娘のバーターでドリンクのおこぼれを拾いつつ熟女好きを狙う。

それまでの課程で父親の異なる子供を作り、余生は子供に頼る。
女の子は手元に置いて育て、男の子はどこかに預ける。

そうやって何世代も、タイのナイトライフを支えるのであろう。



第1話 ルーマーズバー はこちらから