帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

バービアを経営してみる(2)

バービアを経営してみる(2)


日本人がタイでバービア運営が事業として成り立つかどうかを検討してみる。(2回目)
前回では30m2のバービアをクイーンズパークプラザ内で居ぬきで引継ぎ、1年以内に初期投資を回収するには1日平均1万バーツの売り上げが必要という試算となった。


★客単価
俺が他人と大きく異なる点として、バービアに行くのは安いからでは無く、好きだから。
バービアの多くの客は安さの割りに暇つぶしが可能な環境を求めていることから、平均客単価は低い。

俺のバービアでの1回当たりの支払い金額は毎回2,000バーツを上回るが、普通は500バーツ程度(だと思う)
1日で10,000バーツを売り上げるには、20人の客が必要である。

営業時間は18:00-01:00であっても実際のコアタイムは20:00-24:00であろう。なので実質4時間。
客あたりの滞在時間が1時間として換算すれば常時客が5人以上居なければならない。

クイーンズパークで常時客が5人以上いる店はほとんど無い。土曜日の夜ぐらいなものだ。
平日に落ち込むことを考慮すれば、週末は常時満員状態でなければ1万バーツの売り上げは無理であろう。


◎設定変更
前回の設定が実現不可能なのでコストを削減して再度計画してみる。

★家賃 50,000B
★電気代 10,000B(クーラー、照明など)
★警察代 10,000B(必要経費)
★ママさん給料 15,000B(プラス売り上げボーナス)
★バーテン給与 10,000B

合計月間固定費 95,000B



95,000 / 70%(利益率)= 136,000B

1日当たりでは

136,000B / 30日 = 4,500B/日


毎日4,500バーツ以上の売り上げを上げなければ赤字となる。


★現実のクイーンズパークプラザ
実際のところ平日の22:00ごろに来店してもカウンター裏にあるその日の売上伝票置き場に伝票が1枚だけということがしばしばある。
ということは多くの店が赤字である可能性が高い。

俺がクイーンズパークに通いだして7年ぐらいになるが、その当時から残っている店は半数以下である。
そもそもバービア経営は道楽に近いもので、安易な気持ちで参入し資金を使い果たして去っていく経営者がほとんどなのであろう。


★まとめ
バービア経営として望ましいのは、繁華街に土地を購入しバービア街を建設し馬鹿なバービア経営者から家賃を毎月徴収することだ。

バービアに限らず、飲食店・マッサージ店など、たまに利用するものであって「経営するもの」ではない。
会社で駐在員に馬鹿にされつつ、こき使われながら従業員として働くほうがよっぽど良い。
駐在員がいくら蔑んだ目で見ても赤字にはならないが、店舗を経営すれば赤字になる恐れがある。

そして何より、幸運にも店舗運営で黒字が続いても突如、奈落の底に落とされることがある。

・クーデター
・デモ
・爆弾
・洪水

経営者として、タイでは2年に1度は訪れるこれらのイベントに耐える体力(資金)を蓄えつつ楽しく生きるのは困難であろう。


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