帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

タイ沈没史第50話 Happy birthday with Bee

Happy birthday with Bee タイ沈没史第50話


公開日 2015年1月1日 時間を少し戻してビーと別れてから1ヶ月後の話  




以下の記事は2012年2月ごろの回想録です。


タイ沈没2,900日目ごろ


Happy Birthday with Bee



「ビーがバンコクに戻ってきている」

パタヤに通いだしてからは長らく行っていないビーと出会った店(パッポン2にあるMIKES’PLACE)に勤めるレック(黒乳首)から久しぶりに連絡があった。

なので久しぶりにMIKES’PLACEに行ってビーに関する情報を聞くことにした。そこで得た情報は以下の3つ

★ビーがバンコクに戻ってきた
★ビーは彼氏に殴られ目は腫れ充血している
★ビーはバンコク郊外のソーセージ工場で働いている

1ヶ月ほど前に電話でビーにひどいこと(あそこがユルい等)を言った俺なので、今更ビーは俺に連絡してこないだろうし、俺としても肉体が劣化したビーにはもう未練は無いと思いたい。

しかしビーのキラキラした瞳とむっちりとした体はまだ健在だったし、体のサイズ感、むっちり感、弾力は最高レベルである。
もう1回ビーを抱きしめたい。抱き枕にして眠りたい。
ということで、俺はビーに会いたがっていると伝えてもらった。

ビーの消息を聞いた翌日、見慣れぬ番号からのSMSの着信があった。
ビーに違いない。
懲りない男はすぐに発信元に電話をする。

3週間ぶりに会ったビーの左目は充血していた。顔の腫れは治まっているが、アザがまだ痛々しい。
ビーは知っているのか知らなかったか、その日は俺の誕生日だった。なので俺のアパートで誕生日祝いをしてほしいと言うと素直について来た。

近くのスーパーでケーキを買っているときに気づいたが、さっきからずっとビーの電話が振動を続けている。
ビーに電話に出なくていいのかと聞いても気にしなくて良いと言ったが、俺のアパートに来てからもずっとビーの携帯は振動を続けている。

恐らくビーを殴った男からだろう。
その後、俺の携帯に見知らぬ男から電話がかかってきた。

「お前はビーと一緒にいるのだろう!すぐにビーと話をさせろ」

どうして俺の電話番号を知っているのだろうか?

この声に聞き覚えがある。3回目のロイエット旅行直後にビーの携帯に電話をかけたときにでた男だ。なので俺は会話してみることにした。

クワーイさん。ひさしぶり。今ねぇお前の嫁をちょっと借りてるところ。
さすがにお前の嫁はサービスが良いね。終わってスッキリしてから返すから待っててねクワーイさん。

あ。途中で切られた。話し足りないのでもう1回かける。

クワーイさん。嫁を殴ったらだめだよ。もうすぐ(コトが)終わるからもうすこし待ってね。

また切られた。

もう1回かけたらつながらない。電源を切ったようだ。
それ以降は男から電話がかかってこなくなった。

俺のアパートで初めてビーとお二人きりになった。
このアパートはそもそもビーと一緒に住むために借りたのだ。

それを思うと今までの苦労が思い出されて感無量になり余計なことを言ってしまった。

この部屋は元々ビーと住む為に借りたんだよ。
この灰皿は俺はタバコを吸わないけどビーの為に買ったんだよ。

などと俺は感慨深くビーに話すが、ビーは興味なさそうにしている。
あ! そうだ。こいつは金のためだけに俺に会いに来たのだった。なのでこんな話は無駄だったな。

ここでもう一度セックスをして2,000バーツぐらい払おうか?
しかし前回のセックスでこいつの体は劣化していたし、さっきビーの彼氏と話をしたばかりなのでしらけてやる気が起きない。

折角バースデーケーキを買ってきたので、ケーキのろうそく火をつけ、誕生日を祝った。

祝っている最中もビーの携帯電話は振動を続ける。

ケーキをつまんだだけで、ビーとは何もせずに帰した。

別れ際に「俺と住んだら毎日500バーツあげるけど、どう?」と格安愛人契約を提案してみたがその後ビーからの連絡は無い。

最後に足代として500バーツを渡して別れた。
最後にもう一度クワーイさんに電話をかけるが繋がらない。

なのでタイ語でSMSを送る。

終わったのでビーはもう帰ったよ。

このメッセージを見てビーがまた殴られますように。
この日誕生日を迎えた俺は夜空に祈った。

イメージ 1