帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

不動戦士タカハシ 4話

第4話 初出勤



書店で購入した日系企業や日本人向けサービスを行っているお店や会社の電話帳であるハロータイランドを見て採用されたハッピー商事のオフィスがBTSのサラデーン駅前のビルにあることを突きとめた。


出勤先が判明し、タイでの生活の目途が立ったと判断したタカハシは昨日のうちに日本で勤めている宅配業者には退職する旨を電話で知らせた。

急な退職を伝えられた上司は

本来なら一度帰国して退職手続き・住所の海外移転手続き、そして国民年金などの手続きをすべきであるが、身重のミンちゃんが心配なので無視している。


実際のところ、妊娠しているミンちゃんのそばにタカハシがいる必要性は無い。
引き続きタカハシが日本で働き続ける方が効率的なのだが、ミンちゃんが心配なタカハシは給料の金額も決まっていない会社へ転職してしまった。

ちなみにミンちゃんには実家のチャイヤプーンに娘がいて初産では無い。



「二人で住むならこんな狭い部屋はイヤ! 私のこと愛してないの!」


タカハシは家賃9000バーツのラチャダーのアパートからウォンウェンヤイの15000バーツ(2DK)のアパートに引っ越すことになった。



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タカハシの出勤初日。
社長の山川に聞いた担当者である女性社員の【ヌッサリン】の名前を憶えていなかったタカハシは受付嬢にどう説明して良いか分からずにフリーズしていた。

ミンちゃんに説明してもらおうと電話をかけて通訳を求めるが、状況を理解していない田舎出身のカラオケ嬢に通訳させても解決の糸口が見つからないタカハシ。


運良くハッピー商事に現地採用日本人として働く日本人女性が外出から戻ってきたので【ヌッサリン】の元までたどり着くことが出来た。
この時点ですでに11時。


ヌッサリンからはたいした説明も無かった。
面倒そうに「13時30分に外に出るからついて来い」とだけ言われて放置された。


11時45分になってオフィスには受付嬢を残して誰もいなくなった。




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続きは連休明けになります。