腹上死して生まれ変わってタイ人に98話
2年振りに再会したアットは前よりもカッコ良くなっていた。
もう新しい奥さんがいて幸せになって私のことは忘れていると思っていたが、アットは苦労したみたい。
アットとお話をしているとあの頃に戻ったみたいで本当に楽しかった。
アットがプロポーズをしたのは私のことを哀れに思ったからに違いない。
こんなに太ってしまった私は彼に相応しくない・・・でも
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第98話 ナムワーンとの再会2
俺のナムワーンへのプロポーズは断られてしまった。
結婚を拒否するというよりも、犬を飼っているので日本には行けない。
タイで一緒に住むと言っても犬を飼っても良いアパートにしか住めない。
そんな状態の自分が申し訳ないので結婚できないということだった。
俺が嫌われてしまったわけでは無いことにホッとした俺はナムワーンに提案する。
俺が日本で働いていても年に2回はタイに来るからその時は会ってほしい。
紹介したい上司がいるから一度日本に来てほしい。
将来俺がタイに転勤になった時にバンコク周辺で家を建てるからその時に気が変わらなければ一緒に住んでほしい。
ナムワーンは俺の提案を申し訳なさそうにすべて受け入れてくれた。
これで【専務命令】は達成された。
ナムワーンにプロポーズしたのは俺の意思だと思いたい。
専務に結婚しろとは言われたが。
【専務命令】は別として、こいつは本当に良いヤツだと思う。
どうして俺は別れてしまったのだろうか。
性欲の処理は風俗嬢に頼るとしてもこいつとは良い家庭が築けそうな気がする。
あまりお金がかからないヤツだし。
その日はナムワーンの住むアパートに泊まった。
さすがにプロポーズした夜はセックスしとかないといけないような気がしたので久しぶりにナムワーンとセックスした。
ナムワーンの体の脂肪は増えたがそれほど弛んだわけでは無かった。
ただ最中に犬がキャンキャンうるさかったのであまり集中出来なかったなあ。何とか最後まで出来たけど。
それにしてもナムワーンのフェラチオが気持ちよかった。
あいつはこんなに上手かっただろうか・・・ナムワーンも2年間で色々あったのだろう。
俺がどうこう言える立場ではない。
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購入価格200万バーツのコンドミニアムの手続きが完了した。
家具の購入や内装の手配も済ませ、入居者探しや家賃請求もすべて不動産会社にお任せした。
この結果、俺は3部屋のオーナーになり毎月の家賃収入の合計は6万バーツ!
2年後にはさらにもう1部屋増やせる勢いである。
今回のタイ出張のミッションをすべて終えた俺は、最終日に挨拶の為にタイ工場に行った。
工場の製造部門で以前の同僚たちと話をしていると、後ろから日本語交じりのタイ語で怒鳴られた。
「おい!お前見ない奴だな! 何さぼってるんだ?クビにするぞ!」
長身で坊ちゃん刈りの30歳ぐらいの日本人。
前世の俺【ユウイチ】だった。
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