帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

腹上死して生まれ変わってタイ人に36話

生産機械メーカーのタイ法人に勤務するユウイチは泥酔しながらも若いゴーゴー嬢をホテルに連れ込み行為の最中に突然死してしまう。

死んだはずのユウイチは目覚めたとき、タイ人中学生の【アット】になっていた。

第1話はこちらから
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第36話 アットの日本再訪問2



別府の銀行で定期預金を解約した。
3年定期の途中解約は非常にもったいないが、90万円を2年2ヵ月預けた結果、99万円に増えていた。

利子は6.5%なので、途中解約にも関わらずすごい利子である。
今なら考えられないレベルだ。


この99万円にタイから持ってきた6万円を合わせて105万円。
さすがにすべて競馬につぎ込むのは危険だ。


悩んだ末に20万円を残して85万円をナリタブライアン単勝に1点買いする。



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小倉競馬場に着いてナリタブライアン単勝オッズを見て愕然とする。

この時点の単勝オッズは1.7倍。

わざわざタイから飛行機に乗って来てこのオッズだと利益が思ったよりも少なすぎる。

しかし当初の予定通り85万円で馬券を購入してレースが終わるのを待つことにした。


レースの模様は競馬場内のモニターや大型電光掲示板で放送されているのだが、興味が無いので食堂で時間を潰して待つ。


大歓声が収まってしばらく人の流れが収まるのを待ってから結果を確認すると、予定通りナリタブライアンの勝利に終わった。

単勝馬券の払い戻しは160円と1.6倍。
利益は51万円であった。

払い戻し金額が100万円以上だったので高額払い戻し窓口に並び現金136万円を受け取って足早に競馬場を後にした。


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翌日。
再び別府の銀行で136万円を1年定期預金にした。

このまま持って帰ろうかと思ったが、来年の超円高が到来するまで日本円をタイで現金のまま持ち続けるのは不安だ。

1年定期でも利子が6%付くので航空券代はカバーできる。


ふたたびお世話になった中華料理屋のおじさんとおばさんに来年の春にまた来ますと約束し、長距離バスに乗って大阪に向かった。


大阪で機械関係の専門書や機械英語辞典や電子辞書など購入。
さらにナムワーン用に日本のお菓子を買い込んで大阪空港へと向かった。

定期預金にしなかった20万円のうち5万円を書籍などの購入費とし現金15万円(35,000バーツ)とともにタイに帰国した。


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今回の過酷な日程と移動距離であった日本再訪問によって得られた利益は航空券や国内移動交通費を差し引いて40万円少々と期待外れだった。


クラシック3冠の初戦の皐月賞でも単勝払い戻しが1.6倍なので日本ダービー菊花賞ではさらに単勝オッズが下がるであろう。

タイから日本まで来るのに20万円近くの費用がかかるため単勝オッズが1.3倍を下回ると赤字になるためこの作戦は今回限りだ。



今回の競馬作戦は疲れた割には収入は少なかったが、来年の超円高
と3年後のバーツ危機で資産を増やすための元手は1バーツでも必要だ。

日本で買った機械の専門書と機械英語辞典を利用して次の長期休暇まで勉強を頑張ろう。