帰国したタイの変な日本人

バービアを愛した中年デブの元タイ沈没者がタイを想ってタイを舞台にした小説のようなものを書いてます。

【シーマー】と呼ばれる男

シーマーと呼ばれる男性がいる。年齢は60代後半。
数年前までタイで働いていたが、現役を引退してもタイに滞在中である。

彼の趣味は「バービア嬢を囲うこと」ですでに3名が彼にお世話になっているそうだ。
最近新たに囲ったバービア嬢は17歳らしく、シーマーは彼女にべったりだ。毎月3万バーツのお手当てに家賃を別途支払う条件で、会うたびにプレゼントを渡すので毎月の出費は5万バーツを超える。

残念なことに17歳のバービア嬢は、地元に無職の旦那がいるそうだ。
嫁が金のなる木をつかんだ結果、旦那は出稼ぎをやめて田舎に戻り嫁の仕送りを待つという身分に昇格した。


アラジンチャンスに突入した彼女はシーマーからもらったお金で金のアクセサリーを購入して田舎で見せびらかすべく、数日前から寂しがるシーマーを置いて旦那の待つ田舎に帰省中だ。
田舎で散財した彼女の要求で、シーマーはさらに送金する。


その彼女は今でこそバービア嬢だが、去年はパッポンで踊っていたそうで、結婚したのは3年前だとか。
未成年の嫁をパッポンのゴーゴーバーで半裸で踊らせる旦那なのに、自分に金が出来ると毎月送金するとは...すごい。


年齢差50歳というのはもはや別種族以上の隔たりがあるのだろう。
毎月せっせとお金を運ぶゴキブリには愛情が発生することはありえない。
そのゴキブリが会いに来ないで銀行振り込みならOK。ちょっとだけ会うのも我慢。でも頻繁に会いに来たり、人間と付き合うなとか命令してくると、ゴキブリからもらったお金で殺虫剤を買ってそのゴキブリに吹きかける。

「お金をくれるゴキブリなのになんで殺すの?」と聞くと
「だってぇ 気持ち悪いしぃ」

「どうして顔の形が変わるまで殴られたのにあいつと付き合ってるの?」と聞くと
「だってかっこよくてぇ たまにやさしいからぁ」

数年前の俺とロイエット出身のビーとの関係を思い出す。
ゴキブリの俺がいくらお金を使っても気持ち悪いものは気持ち悪い。



ちなみに「シーマー」の呼び方は、マの字にアクセントを付ける。
本名は聞いていないが、恐らく島さんか、嶋さんであろう。


がんばれシーマー!